皆さんは「コントラフリーローディング効果」についてご存知でしょうか。
今後は、心理学(特に認知バイアス)のあれこれについても、ご紹介していこうと思います。
基本は、人も犬も共通する事項ですので、ご自身と愛犬に当てはめながら、是非考えてみてください。
コントラフリーローディング効果とは
コントラフリーローディング効果とは、直観に反する認知バイアスのことであり、
” 脳は苦労せずに手に入れた(フリーローディング)ものよりも、何らかの対価を払って入手したものを好む ”
このことを指します。
ある実験では、飼育しているネズミに
・「皿に入っている餌」
・「レバーを押すと出る餌(事前に学習済み)」
この2つの方法で餌を与えることを同時に実施しました。
因みに、餌の種類は全て同じものです。
実験の結果、なんと全く苦労せずに得られる「皿に入っている餌」よりも、「レバーを押すと出る餌」のほうを選択する確率が高いことが分かりました。
つまり、ネズミは「レバーを押すと出る餌」のほうが価値が高いと認識したと言い換えることが出来ます。
このコントラフリーローディング効果は、多くの動物(ヒト、イヌ、トリ、サカナなど)に共通して観察できる現象です。
因みに、同様の実験を未就学の幼児に対して行うと、ほぼ100%の確立でレバーを押すことも分かっています。
ただ、成長とともに大学生になると50%ほどの選択率となりますが、やはり完全に効率・利益だけを追求することはありません。
犬にコントラフリーローディング効果を当てはめてみると…?
では、愛犬にコントラフリーローディング効果を当てはめることができる場面は思い当たりますか?
「知育玩具」は、この現象に当てはめることができますね。
皿から餌を食べるよりも、適度な難易度の知育玩具を使用することで、食べているものの価値が、より高いと認識していると言えます。
そういった観点からも、毎日のご飯を少しでも知育玩具から与えることは、QOL(生活の質)を高める1つの要素であると考えることもできますね。
ほかにも、餌に対しての欲求が低い子には、知育玩具から餌を与えることで、餌の価値(餌に対する欲求)を高めるのに効果的であるとも言えます。
是非、皆さんの愛犬にも「いくつかの方法で同時に餌を与える」ことをお試しください。
結果報告も楽しみにお待ちしております!