私達が犬のトレーニングを行うとき、上手く進まないことは良くあります。
そのような場合、以下のポイントに問題があることが頻繁にあるため、一度見直しをしてみることをお勧めします。
1.健康状態
2.クライテリア
3.強化子
4.タイミング
5.コミュニケーション
健康状態
どこか身体に痛みを感じるような病気ではありませんか。実際に、どこかしらの体の部位に痛みを感じることで、攻撃性は起きやすく、それを治療することで、攻撃性も無くなると言ったデータが多くあります。
ほかにも、精神的な健康も大切です。ストレスが過度にある状態の場合、常同行動や過敏性、攻撃性などの正常ではない行動が起こることがあるため、日ごろからの生活を見直しストレスレベルを下げる必要があります。
クライテリア
犬がその環境で実行できる行動とかけ離れているかどうかを検討する必要があります。
例えば、環境もしくは対象物の刺激レベルが高すぎる場合は、行動を達成することが非常に難しいため、徐々に刺激レベルを上げながら失敗が無いように練習を繰り返していく必要があります。
普段は出来ているのに、急に出来なくなった場合は、段階を踏んで微弱な刺激から練習を繰り返しましょう。
強化子
結果事象が行動の努力の価値に見合ったものであるか検討する必要があります。
強化子とは、行動の頻度を増加させる刺激のことを指します。主に、食べ物、撫でる、褒め言葉などのことです。
行動の頻度を増加させるためには、その行動に見合った強化子を提示する必要があります。
もし、行動の頻度が増加しない場合は強化子の種類について見直しましょう。
タイミング
増加させていきたい行動の直後に強化子を与えているか検討する必要があります。
犬と人は、ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)を行うため、強化子もしくは弱化子を提示するタイミングが言葉の代わりとなります。
例えば、犬に吠えさせるのを止めたい場合、吠える前に強化子を提示し続けることで、吠えの回数は減少する傾向があります。
一方で、タイミングが1秒でもずれて、犬が吠えてしまった瞬間に強化子を提示することで、吠えの回数は増加する傾向があります。
以上のように、タイミングは非常に重要です。
コミュニケーション
犬のボディーランゲージを理解し、犬が喜んでいるのか嫌がっているのか正確に判断は出来ているでしょうか。
トレーニング中に犬が緊張・嫌悪感を示すようであれば、練習の難易度を下げるなど対策をとる必要があります。
犬が緊張・嫌悪感を示す状態とは、「吠え・噛み・逃避」ではなく、もっと小さなシグナルのことです。
そのシグナルを人が理解することで、犬は安心感を抱き信頼関係を構築する要因にもなります。